HOME

弁護士紹介

江副 哲
江副 哲

弁護士、技術士(建設部門)

経歴

京都大学工学部土木工学科卒業
京都大学大学院工学研究科土木工学専攻修了
株式会社鴻池組入社
京都大学法科大学院卒業
司法研修所入所(新第64期)
大阪弁護士会に弁護士登録
弁護士法人匠総合法律事務所大阪事務所入所
土木学会関西支部「FCMに着目した橋梁の維持管理に関する調査研究委員会」委員
神戸大学農学部非常勤講師(生産環境工学コース)

主な取扱分野

建築・住宅紛争,公共工事等土木工事紛争,借地借家等不動産取引関係一般,特定商取引法関係(消費者センター対応含む),その他一般民事事件,各種法律相談業務(主に業者側),技術士業務(地盤沈下,建物や擁壁等の構造物の不具合に対する安全性検討,意見書作成)

執筆

【著書】
『建築工事請負契約における瑕疵担保責任と損害賠償の範囲』新日本法規(共著)
『耐震化の法律読本 法的リスクを回避するためのQ&A80』建築技術(共著)
『震災復興の法律的課題 岩手県・被災地行政から寄せられた法律相談事例』日刊岩手建設工業新聞社(共著)
『住宅建築業・設計事務所・部材メーカーの説明義務と警告表示』新日本法規(共著)

【連載記事】
建設現場トラブル相談所(福井コンピュータ株式会社HP内)
http://const.fukuicompu.co.jp/trouble_construct/
日刊岩手建設工業新聞「建設経営講座 〜法的課題に対する技術士の視点〜」

講演

【技術士兼弁護士から見た最新の建設トピックス解説講座】
主催:SCE研究会(「建設技術者による社会貢献」の英語表記,「Social Contribution by Construction Engineer」の頭文字をとった名称です)
後援:公益社団法人土木学会関西支部
開催趣旨 〜最新の技術トピックスを日常業務に活かすために〜 東日本大震災の復興事業が本格化し,また東京オリンピックの開催決定を受け,今後益々,建設業界が技術力を発揮する場面が増え,インフラ整備を通じた社会貢献を果たし,必要不可欠な存在であることを国民に認識してもらう良い機会であると考えます。他方で,工事中の事故や建設した構造物の瑕疵の問題等,トラブルの発生も増える可能性があります。そこで,各回の議題に合った日経コンストラクション等の技術誌掲載の建設業界の最新トピックスを取り上げ,裁判例を紹介しながら解説し,参加者からも様々な立場から意見を出してもらい議論することによって,参加者が技術的かつ法的視点を身につけ,日常業務に活かしていただくことを目的としています。

【事例から学ぶ!建設現場のトラブル対策セミナー】
主催:福井コンピュータ株式会社
開催趣旨:建設会社の経営者,現場責任者に有用な建設現場のトラブル事例とその対策に関して解説することにより,日常の工事現場での対応に活かしていただくことを目的としています。
開催日程:全国各地で随時開催

○その他,技術士会,建設業協会,地盤工学会等,各種団体からの依頼で,建設工事現場での事故,地盤沈下,構造物の瑕疵等のトラブル事例にまつわる施工者,設計者,発注者の法的責任とその対策に関する講演を全国各地で行っています。

主な取扱実績

【建築瑕疵紛争事件】
施主が工務店に対して,建物の不同沈下,土台の腐食等の瑕疵が存在することを理由として補修費用相当額の損害賠償を請求した損害賠償請求事件
施主が自宅(築17年)キッチンの排水管工事に不法行為に該当する瑕疵があると主張して,自宅の建築工事を行ったハウスメーカーに対して損害賠償を請求した損害賠償請求調停事件
施主がリフォーム工事を依頼した工務店に対して,数々の瑕疵を主張し,瑕疵修補費用の損害賠償を請求した損害賠償請求調停事件
工務店が施主から建築工事を請け負い,工事を完成させ,引渡しを終えたが,施主が元請業者は別の業者であるとして請負算代金の支払を拒否し,仮に支払義務があるとしても建物に瑕疵があるため損害賠償請求をする反訴を提起したという請負代金請求事件及び損害賠償請求反訴事件
委託者から設計監理業務を受託した設計事務所が予算内で建築できるような設計をしなかったと主張して,設計事務所に対して既払の業務報酬金の返還を求めた損害賠償請求事件,及びそれに対して設計事務所が追加変更設計を行った業務報酬の支払を求めた業務報酬支払請求事件


【地盤沈下紛争事件】
ハウスメーカーが建築した戸建て住宅(築約9年)に過大な不同沈下が生じた事案において,ハウスメーカーが宅地造成工事を実施した建設造成工事に対して,建物の建替え工事費用や仮住まい費用等の賠償を請求した損害賠償請調停事件


【不動産紛争事件】
賃貸アパートの借主が居室内で自殺した(母子の無理心中)ため,貸主が借主の相続人に対して次の入居時の賃料減額分を逸失利益として損害賠償を請求した損害賠償請求訴訟事件
土地の売買契約後,土地に存在した木で過去に首つり自殺があったことが判明したため,買主が売主に対して損害賠償を請求した損害賠償請求訴訟事件(両者とも宅地建物取引主任者)
その他,賃貸物件にかかる賃貸借契約の解除,明渡し関係訴訟,及び強制執行申立てに関する実績多数
  • 【施主が工務店に対して,建物の不同沈下,土台の腐食等の瑕疵が存在することを理由として補修費用相当額の損害賠償を請求した損害賠償請求事件】訴訟
  •  訴訟では,施主の代理人として,瑕疵の存在,補修方法及びその相当額を主張していたが,不同沈下の程度が大きかったため,訴訟中に補修工事を行い,その費用を請求したところ,工務店は当方が補修工事を強行したと反発し,損害額について争った。そこで,工務店の加入している瑕疵保険の保険会社に補修工事の査定をしてもらい,保険金として約1600万円下りるという査定結果が出た。この結果を受けて,工務店が,保険金1600万円を含む2100万円を支払うとの和解案を提示してきた。
     当方としては,補修費用としての請求額2300万円に加えて仮住まい費用,慰謝料や弁護士費用を負担していたことから,工務店の提案額は不十分であったが,工務店は他の物件からも同様の損害賠償請求をされている状況にあり,回収可能性に問題があったため,保険金として確実に1600万円の支払がなされることもあり,金額的にも勝訴的な内容であったことから,和解での早期解決を選んだ(後日,全額回収ができた)。  
  • 【工務店が施主から建築工事を請け負い,工事を完成させ,引渡しを終えたが,施主が元請業者は別の業者であるとして請負算代金の支払を拒否し,仮に支払義務があるとしても建物に瑕疵があるため損害賠償請求をする反訴を提起したという請負代金請求事件及び損害賠償請求反訴事件】
  •  本訴では,施主との請負契約の当事者が誰であるかが主な争点であった。訴訟において,相手方は,設計監理を受託した業者が工事も請け負ったと読めるような書面の存在,及び施主が当初,契約金や中間金を当該業者に支払っていたことを理由に,工務店は下請業者にすぎないから未払代金があるのであれば,元請に請求すべきであると主張した。しかし,裁判所は,当方が主張したとおり,当該書面は銀行から融資を受けるために作成したものにすぎず,請負契約書では,工務店が元請業者であることが明記されていること,代金の支払先については,施主が業者の言いなりになって支払っていただけであり,工務店は再三,自己に直接支払うよう要請していたことなどの事情から,工務店が元請であると認定した。反訴に対しては,瑕疵について調停委員会による評価を踏まえてアフターサービス程度の軽微な瑕疵しかなく数万円程度の補修費用相当額の賠償義務しか認めなかった。  
  • 【委託者から設計監理業務を受託した設計事務所が予算内で建築できるような設計をしなかったと主張して,設計事務所に対して既払の業務報酬金の返還を求めた損害賠償請求事件,及びそれに対して設計事務所が追加変更設計を行った業務報酬の支払を求めた業務報酬支払請求事件】
  •  本件では,〕住擦両絽造鮗┐気譴神澤弑般外兮契約において予算の上限を超えた場合の債務不履行等の有無(本訴),一旦,設計図書完成後(設計事務所の認識)に追加修正した業務の有償性(反訴)などが争点となった。
    裁判所は,,砲弔い董だ澤彁務所が委託者から予算の上限を示されていたにもかかわらず,それを超える設計図書を作成したとしても,委託者からの「予算は最重要であり,聞いていた説明や契約内容と違う」という主張に対して,設計事務所の「ここから,VE等で,予算も含めて設計内容を調整していくのであり,その費用対効果を委託者が判断して増減を加えることが設計である」との反論を受け入れ,委託者の請求を棄却した。△砲弔い討蓮ぁ崟澤彁務所の主張するVE等の調整による追加修正業務は当初設計契約に含まれる」という判断で,設計事務所の請求が棄却された(和解的判決)。
    設計事務所は,防御的反訴の案件であったため,費用対効果を考え控訴せず,委託者は控訴したが,その後取り下げられ終結した。  
  • 【施主が自宅(築17年)キッチンの排水管工事に不法行為に該当する瑕疵があると主張して,自宅の建築工事を行ったハウスメーカーに対して損害賠償を請求した損害賠償請求調停事件】調停
  •  調停において,施主は,排水管が床下部分で外れているため床下が水浸しになり,土台が腐る,異常な結露が生じる,悪臭が生じる等,主張し,建物の基本的な安全性が損なわれていることを理由に,ハウスメーカーに対して,不法行為責任に基づき,床下の土の入れ替え,防臭工事等と行う費用を損害として440万円を請求してきた(交渉段階では建替えを請求していたが,当方は一貫して10万円相当の消臭工事しか行わないと回答していた)。それに対して,ハウスメーカーの代理人として,築17年経っていることを理由に瑕疵担保期間が経過していること,床下が一時的に水浸しになったとしても施主の主張するような事態は生じ得ないため「建物の基本的な安全性」を損なうことにはならない旨反論した。
     調停委員会も当方の主張に理解を示し,ハウスメーカーが施主に対して解決金として10万円を支払う内容の和解を提案してきた。その内容はハウスメーカーにとってほぼ全面勝訴の内容であったことから和解提案に応じることにし,解決に至った。  
  • 【施主がリフォーム工事を依頼した工務店に対して,数々の瑕疵を主張し,瑕疵修補費用の損害賠償を請求した損害賠償請求調停事件】調停
  •  調停では,工務店の代理人として,瑕疵の存在を否定し,さらに請負残代金を請求したところ,調停委員会が当方の主張を全面的に認め,施主が約770万円の瑕疵修補費用の請求を放棄し,工務店に対して400万円を支払うという内容の和解提案があった。
     訴訟になれば,リフォーム工事の内容及びそれに対する請負代金の立証活動を行う必要があったが,残代金全額を立証するためには労力と期間が多大なものになる可能性があったため,早期解決が賢明であると判断し,調停委員会の和解提案に応じることにし,勝訴的解決を果たすことができた。  
  • 【ハウスメーカーが建築した戸建て住宅(築約9年)に過大な不同沈下が生じた事案において,ハウスメーカーが宅地造成工事を実施した建設造成工事に対して,建物の建替え工事費用や仮住まい費用等の賠償を請求した損害賠償請調停事件】調停
  •  ハウスメーカーには施主に対する瑕疵担保責任,造成工事会社には不法行為責任が考えられる事案であったところ,造成工事会社はハウスメーカーとの交渉時から一貫して,法的責任はないとの強硬な態度であったため,当職がハウスメーカーの代理人として,建物の建替え工事費用や仮住まい費用等の実費の一部につき賠償を求めて,造成工事会社に対して調停を申し立てるに至った(なお,本来,同様の案件においては,施主の代理人として造成工事会社に対して損害賠償を請求することが多いが,本件の施主は高齢で体調も優れず,訴訟の当事者としての負担を強いることができなかったため,ハウスメーカーの代理人として,調停を申し立てている)。
     本件は,本件宅地において生じている地盤沈下の原因が何であるかが重要かつ唯一の争点であったことから,地盤工学の権威である大学教授に沈下原因の技術的検討を依頼し,造成工事会社の不法行為責任を基礎づけるための立証活動を行った。具体的には,現地において採取した試料を元に土質試験を行い,その結果とボーリングデータから得られた土質条件を用いて圧密沈下を考慮した有限要素法による解析(FEM解析)を実施した。その結果を「地盤沈下原因に関する意見書」として,「)楫鐶霖呂論收攻界に建設されており,自然地盤と盛土地盤では地盤の剛性が大きく異なるため,一般的に相対的に軟らかい盛土部分の変位が大きくなり,不同沈下や側方流動が起こりやすいところ,∨楫鐶霖呂瞭団Г箸靴董げ从嬶が風化することによって粘土化した地層が表層比較的浅い部分に堆積しており,低強度,高圧縮性の地盤を形成している」ことから,結論として,「表層付近に堆積する火砕流風化粘性土の層厚が谷に向かって増大するという地盤条件に起因する不同沈下によって変状していると考えられるため,本件宅地上に再度,戸建て住宅を建てる場合には,本件宅地の沈下原因となっており,今後も圧密変形が継続する可能性の高い火砕流性粘土層を良質土に入れ替えるなど,地盤補強ないし地盤沈下対策を実施することが必要条件となる」との技術的見解を調停委員会に提示した。
     その結果,造成工事会社は法的責任を認めない姿勢は変えなかったが,一定程度の金銭負担には応じると態度を軟化させ,造成工事会社が1000万円を超える額を負担する内容で調停が成立した。
     ハウスメーカーとしては,賠償額が満額回答ではなかったとはいえ,当初,一切金銭負担を認めなかった造成工事会社が,当方が沈下原因論に対する意見書を提出した後から,大幅な譲歩に応じてきた経緯からすると,当方の立証活動が功を奏して調停での解決に至ったと評価できる。
  • 【賃貸アパートの借主が居室内で自殺した(母子の無理心中)ため,貸主が借主の相続人に対して次の入居時の賃料減額分を逸失利益として損害賠償を請求した損害賠償請求訴訟事件】訴訟
  •  訴訟では,逸失利益の額が争点となり,当方は貸主の代理人として,過去の裁判例を前提に,本件ではパトカーが出動し,広くマスコミ報道もされたという事情があることから,賃料月額の半額の5年分が逸失利益であると主張したところ,裁判所から,最初の1年は賃料ゼロ及びその後1年か2年の賃料半額分での和解を勧められた。
     借主の相続人は借主の息子一人であり,その息子は定期収入がなかったため回収可能性に問題があったこと,裁判所の提案する内容が過去の裁判例に照らして不相当であるとはいえなかったことから,その息子が貸主に対して,賃料約2年分を支払うという内容での和解に応じ,勝訴的解決を果たした。
  • 【土地の売買契約後,土地に存在した木で過去に首つり自殺があったことが判明したため,買主が売主に対して損害賠償を請求した損害賠償請求訴訟事件(両者とも宅地建物取引主任者)】訴訟
  •  訴訟では,買主である不動産業者の代理人として,土地に心理的瑕疵が存在すること,その瑕疵によって転売価格を下げざるを得ないことを主張し,転売価格の減少分700万円を損害として請求した。なお,売主は交渉段階で700万円を支払うと一度約束したが,それを後日撤回したため,当方が訴訟提起に至ったという経緯がある。
     争点は,自殺があった時点では一筆の土地であったが,売買契約時には3筆に分筆されていたので,3つの土地いずれにも心理的瑕疵が残存しているかという点であった。当方は,木が存在した土地(1号地)については,現在,木が伐採されて存在していなくても,売主に宅建業法上,重要事項説明義務があること,残りの2つの土地については,1号地と地続きで元々一体の土地であるため,実態として,「当該土地で自殺があった事実」に変わりはないといえ,単にその具体的な場所が,後に分筆された1号地に該当する場所であったという関係にすぎない旨主張したところ,裁判官も当方の主張を理解し,売主がいくらか支払う内容の和解を勧め,最終的に,売主が当方に対して550万円を支払う内容の勝訴的和解で解決した。

弁護士紹介

HOME

前のページへ戻る

ページの先頭へ戻る