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“相続税”対策より相続対策が大事

1.家族の縁を引き裂く最悪な相続揉め

相続操めが発生すると、仲の良かった相続人たちが、それ以後、一生お互いに口もきかない仲にもなってしまいます。
何より大切なのは相続(操め)対策の方だといえます。
相続が発生した場合の遺産の分割方法は、大別すると、
・ 遺産分割協議による方法
・ 遺言による方法
があります。

2.遺言が相続争いを防ぐ

遺言がなければ、相続人金員の協議により遺産を分割することになりますが、操め事が起こるのはこの際に相続人全員の合意が必要だからです。

たとえば父が亡くなり、母、長男、次男の3人が法定相統人として遺産分割協議を行ったとします。母と次男が法定相続割合での遺産分割で合意しても、長男が「法定相続割合よりも多く欲しい」と主張すれば、全員の合意が得られず、遺産分割協議が調いません。つまり一人でも合意しない相続人がいれば、遺産分割協議はまとまらないわけです。

当事者間での協議が不調に終われば、決着をつけるために家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることになリます。
調停では必ずしも弁護士に依頼する必要はありませんが、調停を有利に運びたいと考えて代理人弁護士を立てるケースが多く見受けられ、お互いに多額の費用をかけて骨肉の争いを続けることになります。調停で和解できれば和解調書が作成されます。また調停が不調に終われば家庭裁判所で家事審判により分割することになります(民法905条、907条1項)。この審判は第一審の判決と同様の重さがあります。したがって、この審判に不満であれば高等裁判所で争うことになります。

相続人にとって、調停や審判等にかかる費用以上に大きな代償を支払うことになるのは、肉親との争いに伴う大きな心労と、ひいてはかって仲の良かった家族が反目しあい、一生口もきかない伸になってしまうことです。
家庭裁判所での調停、審判により相続争いが決着したとしても、永遠にお互いの心の溝は埋まることはないでしょう。

3.遺言による相続揉めの回避

遺言は遺言者による遺産分割方法の指示書です。民法では「遺言者は遺言により当然に自己の財産の処分方法を決めることができる」とされています。
たとえ遺言内容に不服のある相続人がいたとしても、原則として遺言に従って遺産を分割しなければなりません。
遺言があれば、相続人が遺産分割協議で揉めることによって一生口もきかなくなるリスクを未然に防ぐことができるでしょう。

4.遺言作成のメリット

遺族間の争いや、遺産分割による遺族の負担を軽減することができます。
遺言作成にあたり、自分の気持ちや状況を客観的にみることができ、遺言作成後の人生を計画的に過ごすことができます。
法定相続人以外のお世話になった人などにも、遺贈という形で財産を贈与することができます。

ただし、遺言には厳格な要式が定められていますので、法的に不備な遺言は無効になってしまったり、かえって紛争のもとになりかねません。
そのため、遺言の作成にあたっては、専門家によるチェックやアドバイスを受けることをおすすめします。

5.遺言は自筆より公正証書で作成しておく方が良い。

遺言は、要式を満たしていれば自筆でも有効ですが、より正確性を期すため、公正証書による作成が効果的です。
公正証書を作成することにより、要式の不備による無効や、偽造、紛失などの心配が無くなります。
また、公正証書作成後でも、遺言は何度でも取り消し・書き直しが可能です。
更に、自筆の遺言の場合、相続人は次に述べる遺言の検認の手続きを経なければなりません。

6.遺言の検認

遺言者が亡くなった後、自筆証書遺言書・秘密証書遺言書を保管又は発見した人は、すみやかに遺言書を家庭裁判所に持参し、検認手続きを行わなければならないことになっています。
この検認手続きとは、偽造・変造を防止し、遺言書の記載を確認する手続きです。
封印のある遺言書の場合、家庭裁判所において相続人またはその代理人の立会いがなければ、開封できません。
もし、被相続人の遺言が発見された場合には、まず、弁護士にご相談下さい。
弁護士が相続人の代理人として家庭裁判所に検認の申立の手続きを行います。
相続人や代理人の立会いの上で検認を受けると、家庭裁判所において「検認調書」が作成されます。
検認に立ち会わなかった相続人などに対しては、家庭裁判所から検認されたことが通知されます。
なお、検認手続きが必要なのは、自分で作成・保管する自筆証書遺言と秘密証書遺言であり、公証人役場で作成・保管する公正証書遺言は偽造などのおそれがないので、検認手続きは必要とされません。

7.争族が予期できる方には、法律家によるサポートが不可欠

腹違いの子供がいる、妻と長男の嫁の折り合いが悪いなど、相続争いが予期できる場合には、出来る限り、争い事を避けるべく、詳細な取り決めを遺言でしておく必要があります。
一番いけないのは、素人丸出しの遺言書です。
例えば、子供や子供の妻をけなす表現を遺言書でしてしまったら、親の威厳も台無しです。
親としての威厳を保ちつつ、適確な遺産分割の指示をしていくためには、法律的に整備された遺言書を作成する必要があり、そのために法律家のサポートを受けましょう。

法定相続分と遺留分
相続人 法定相続分 遺留分
配偶者と
子(または孫)
配偶者・・・1/2
子(孫)・・・1/2
配偶者・・・1/4
子(孫)・・・1/4
配偶者と
父母(または祖父母)
配偶者・・・2/3
父母(または祖父母)・・・1/3
配偶者・・・1/3
父母(または祖父母)・・・1/6
配偶者と
兄弟姉妹(または甥姪)
配偶者・・・3/4
兄弟姉妹(または甥姪)・・・1/4
配偶者・・・1/2
兄弟姉妹(または甥姪)・・・なし
配偶者のみ 全部 1/2
子(または孫)のみ 全部 1/2
父母(または祖父母)のみ 全部 1/3
兄弟姉妹(または甥姪)のみ 全部 なし

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