住宅・建築
近隣関係紛争・境界関係紛争

落雪と法的責任

落雪事故と法的責任

最近では、屋根に太陽光パネルが設置されている物件や、片流れの屋根形状となっている物件も散見されるようになっています。雪が降った場合、太陽光パネルは表面が滑らかであるため、雪が滑落しやすい側面もありますし、片流れの屋根や勾配がきつい屋根なども、堆雪した場合には落雪しやすい状態にあるといえます。
そこで、落雪が発生した場合の法的責任について考えてみたいと思います。

1 誰と誰の間の紛争か

 (1)施主と施工業者との関係
 施主としては、「隣地所有者に損害を生じさせるような施工」をしたとして、施工者に対して、請負契約に基づく契約不適合責任を追及することが考えられます。
 あるいは、落雪が発生する危険性があり、この危険性が、施主又は通行人等の第三者の生命、身体、財産に損害をもたらすおそれのあるものと構成して、「基本的安全性を損なう瑕疵」に当たることを理由に、不法行為に基づく損害賠償責任を追及することも考えられます。最高裁平成23年7月21日判決は、「基本的安全性を損なう瑕疵」の例示として、「外壁が剥離して通行人の上に落下…するなどして人身被害につながる危険があるときや、漏水、有害物質の発生等により建物の利用者の健康や財産が損なわれる危険があるとき」を挙げており、屋根からの落雪に関する直接の言及こそないものの、「外壁が剥離して通行人の上に落下」する場合と同視して、不法行為責任を構成することになります。

 (2)第三者と施工業者との関係
 落雪によりケガをした第三者が、建物所有者ではなく、請負人に対して、不法行為責任(民法709条)に基づく損害賠償を請求することも考えられます(立証責任の観点から、建物所有者に対する工作物責任を選択するのが通常ですが、建物所有者に資力がないなどの場合は、施工業者に請求することもあり得ます)。
 ここでの不法行為責任の成否の判断には、上記の「基本的安全性を損なう瑕疵」が問題になります。

 (3)第三者から施主(建物所有者)に対する請求
 建物からの落雪により隣地所有者に損害が生じた場合、施主が隣地所有者に対して負う法的責任としては、工作物責任(民法717条)があります。
 工作物責任の要件は、工作物の設置・保存に瑕疵がある場合で、この場合の「瑕疵」とは、工作物が、その種類に応じて通常予想される危険に対し、通常備えているべき安全性を欠いていることをいいます。
 なお、恒常的に落雪被害を発生させるような建築物の場合、隣地所有者からは妨害予防請求・妨害排除請求などがなされることも考えられます。

2 裁判例
 上記のとおり、誰から誰に対して、何を請求するかによって、法律構成は異なりますが、責任論を検討するにあたって、考慮される要素には共通項があります。以下、近時の裁判例を参考に、落雪に関する裁判所の考慮要素を確認したいと思います。

 (1)屋根勾配、敷地との位置関係|留萌簡判令和5年4月25日判決
 留萌簡判令和5年4月25日判決は、工作物責任(民法717条)に関する事案ですが、同裁判例は、「屋根の傾きや原告らの敷地の位置関係といった事情を考慮して、本件玄関右屋根からの落雪の危険性に対して、通常有すべき安全性を欠く」か否かを判断しました。
 事案としては、被告所有物件の屋根から落雪が生じ、原告の自動車等を損傷させたというものです。
 裁判所は、「本件玄関右屋根は、原告らの敷地に向かって15度の角度で下っており、庇の先端と敷地境界との水平距離は約1.7メートルに過ぎなかったから、本件玄関右屋根は、積もった雪が滑り落ちた場合に、その勢いで下り傾斜の方向に位置する原告らの敷地に落下するか本件玄関右屋根の軒下に溜まった雪の上を滑って原告の敷地まで到達する可能性が十分にある構造であると認められる。本件玄関右屋根が1階の屋根とはいえ、同屋根から雪が落ちた場合には相当程度の衝撃を伴い、そこに人がいたり、物があったりした場合には、それに落雪が衝突して被害が生じることも想定されるところである。このような本件玄関右屋根と原告らの敷地との位置関係を前提として、少なくとも本件玄関右屋根に雪止めを設置するか、そうでなければ、原告らが原告らの敷地を利用していることを事前に把握することはもちろんのこと、雪が積もった場合に雪下ろしをするなどの落雪による被害の発生を防止するための措置をとるべきところ、何らの措置も取らなかった」として、工作物責任を認めました。
 この裁判例では、まず、屋根の勾配として、15度という角度と、庇先端と敷地境界との水平距離が1.7mという、屋根勾配と距離を事実認定しています。
 屋根勾配自体は、そこまで急角度ではありませんが、場所が留萌市であり、垂直積雪量が150cmであることを加味すると、もともと相応の積雪が予想される地域であるという地域性も重要視されていると思われます。
 そのため、一般的に15度という角度や1.7mという水平距離が問題視されているわけではありません。例えば、沖縄で急勾配の屋根を設置したとしても、そもそも雪が降る可能性が極めて低いので、落雪の可能性はほとんどないでしょう(この地域性については、次の(2)の裁判例で確認します)。
 ここでは、瑕疵判断の上では、地域性に応じた「屋根の勾配」と「建物配置」が重要な考慮要素になるという点を抑えておけばよいでしょう。

 (2)地域性❶|東京地裁令和4年3月29日判決
 東京地裁令和4年3月29日判決は、原告が、所有権に基づく妨害排除請求権又は妨害予防請求権若しくは民法216条又は民法218条に基づく請求権を根拠として、被告建物の北東側屋根の改築を求めた事案です。あわせて、原告は、改築等の措置を講じないことが所有権侵害の不法行為になるという主張も展開していました。
 この事案では、損害賠償をするというよりは、隣地所有者に対して、今後の落雪対策を要求することが主眼にあるため、上記のような構成をしたのだと思われます。

  ア 屋根形状等について
    まず、裁判所は屋根形状等について、「本件屋根は,本件通路部分に沿う形で設置されており,その先端部は本件通路部分に近接しているほか,その斜度は約57.5度と急勾配であり,その面積も約65.6㎡と広い」とした上で、「本件屋根は,その構造上,降雪により屋根上に堆雪する可能性があり,堆雪した場合,これが大きな塊となるなどして本件通路部分に落下するおそれがあるといえる。そして,本件屋根から本件通路部分に落下する雪の量が相当量となった場合には,本件通路部分を通行する原告又はその家族の生命身体に対する危険が生ずるおそれがあるといえる」としました。
    要するに、屋根形状からして、堆雪する可能性があること、堆雪した場合には危険があるということを認定しています。
    ところが、結論として裁判所は原告の請求を棄却しました。

  イ 雪が頻繁にふるような地域なのか
    上記したとおり、問題となった建築物で危険が発生するのは「堆雪した場合」です。そもそも堆雪しない場合には、危険がないということになります。
    そこで、裁判所は、物件の地域性について、次のように言及しています。
    「しかしながら,原告土地及び被告土地が所在する東京都港区○○は,豪雪地帯対策特別措置法上の豪雪地帯の指定を受けておらず,昭和35年12月から平成31年2月までの約半世紀の間,東京において最深積雪20cmを超える積雪が記録されたのはわずか10回にとどまり,令和2年1月以降の直近の時期で見ても,積雪が記録されたのは令和2年3月29日のみであり,その最深積雪は1cmである(中略)。また,東京において,近年,屋根からの落雪事故を含む人工物落雪に分類される事故の発生は確認されていない(中略)。これらの事実によれば,本件屋根が所在する東京都港区○○において,本件屋根上に堆雪が生ずるような降雪が発生する頻度は低いといえるし,また,統計の点から見る限り,落雪事故が発生する可能性も低いといえる。」
    そして、結論として、「本件屋根上の堆雪が本件通路部分に落下する可能性があり,その量が相当量となった場合には,本件通路部分を通行する原告又はその家族の生命身体に対する危険が生ずるおそれがあるものの,その危険が妨害予防請求を認めるに足りる程度の高度の蓋然性があるとはいえないから,本件屋根により,原告土地の所有が妨害されるおそれがあるとは認められない」として、妨害排除請求・妨害予防請求を棄却しました。
    屋根形状自体は、落雪の危険性のある形状であるという認定はしているものの、統計的に降雪の可能性が低く、それゆえ落雪の可能性も低いということから妨害予防請求等を認めるだけの危険性はない、という判断をしていることになります。
    そうすると、この種のトラブルが発生したときは、地域性からしてどの程度の降雪があるのかという点が重要な視点になってきます。
    上記は妨害排除請求・妨害予防請求に関する判示ですが、裁判所は、損害賠償に関する原告の主張についても、上記の危険性の検討を前提にした場合、被告には原告の要請に応じるべき法的義務がない以上、それに基づく損害賠償義務もない、としています。

(3)地域性❷|東京地裁平成21年11月26日判決
 上記(2)の裁判例は、都内近郊であり、必ずしも積雪量が多いとはいえない地域に関する事案でした。一方で、豪雪地帯では、妨害予防請求を認めているものがあります。
 東京地裁平成21年11月26日判決は、隣地上にある建物からの落雪によって,原告所有土地上にある建物が損壊し,あるいは損壊のおそれがあるとして,原告が隣地所有者に対し土地上に防雪柵の設置を求めるとともに,防雪柵の設置がない被告ら所有土地上の工作物には瑕疵があるとして損害賠償を請求した事案において,妨害予防請求として防雪柵の設置を認め,工作物責任に基づく損害賠償請求を認容する旨,判断しています。
 この事案は、豪雪地帯である新潟県湯沢町の事案であり,「豪雪地帯」において,「自分の敷地を越えて隣接地に落雪が及ぶ場合には,自然落雪式屋根ではなく,屋根上で融雪する方式を採用するべきであるが,それが採用されていない以上は,隣接地に落雪が行かない方策を採るべきであ」ると判示したものであるが,その判断要素としては,建物と境界との距離,周辺家屋の屋根の構造(いかなる設備を設置しているか,屋根勾配等),落雪の量,落雪が生じる位置,当該地域の降雪量,堆積の態様等が上げられていることが参考になります。

(4)地域性を検討していない事例|東京地裁令和元年12月24日判決
 さて、上記(2)(3)の裁判例は、地域性に触れた上で、原告側の請求を棄却あるいは認容した事例です。また、上記(1)は、北海道の豪雪地帯の事例であり、明示的には地域性について言及していないものの、危険性はある程度理解できるところです。
 ここで、東京地裁令和元年12月24日判決は、隣地のアパートからの落雪でフェンス・自動車が破損したという事案ですが、地域性に言及せずに、原告の請求を一部認容しています。この事例の建物の現場は「国分寺市」のようであり、東京都内と積雪量がそこまで変わるものではありませんし、少なくとも北海道のような豪雪地帯ではありません。
 裁判所は、「2階建てである本件アパートの屋根は,被控訴人の敷地に向かって24.227度(4寸5分)の角度で下っており,庇の先端と敷地境界との水平距離は約1.5メートルにすぎなかったから,本件アパートの屋根は,積もった雪が滑り落ちた場合に,その勢いで下り傾斜の方向に位置する被控訴人所有地に落雪する可能性が十分にある構造であると認められる。また,本件アパートが2階建てであって,屋根から雪が落ちた場合には相当程度の衝撃を伴い,そこに人がいたり,物があったりした場合には,それに落雪が衝突して被害が生じるということも十分に想定されるところである。」として、落雪の可能性について指摘しました。ここまでは、上記(2)の裁判例においても、「堆雪した場合」という前提条件のもと、同じような認定をしています。
 (2)の裁判例では、この後に続いて、地域性についての検討があり、責任を否定しているのですが、本事案では、「控訴人は,このような本件アパートと被控訴人所有地との位置関係を前提として,屋根に雪止めを設置するか,そうでなければ,雪が降り積もった場合には雪下ろしを行う,あるいは,このような危険性があることを控訴人に伝え,駐車車両の位置を変えてもらうなど,落雪による被害の発生を防止するための措置をとるべきところ,何らの措置もとらなかったものである。」として、地域性について検討することなく、責任を認めています。
 おそらく、同様の形状の屋根は、国分寺市内では相応に存在すると思われ、地域性に関する検討をどのように行ったのかについての言及はあってもよかったと思いますが、一般論で責任を肯定している点が非常に気になる裁判例です。

(5)被害発生時の降雪状況|東京高裁平成28年1月26日判決
 東京高裁平成28年1月26日判決は、隣地上にある建物からの落雪によって(ただし、観測史上最大の降雪による落雪でした)、原告所有地上に駐車していた自家用車が損壊したことを理由に、原告が隣地所有者である被告に対し、工作物責任に基づき、その損害賠償請求をした事案です。
 裁判所は,「建物が降雪等の自然現象に対する関係で備えるべき安全性は当該建物が所在している地における自然現象の頻度,程度等に応じて判断すべきものである」とした上で,落雪事故が発生した際の降雪量が「観測史上最大の積雪量を記録」するほどの「通常想定される範囲を相当に超えたものであった」として,「本件事故は,熊谷及び秩父で観測史上1位の積雪量を更新した記録的な大雪によって,被告建物の屋根に積もった雪が,原告土地に落ちたことによって発生したものであり,到底,通常予想される危険ということはできないから,このような記録的な大雪によって被告建物の屋 根に積もった雪が原告土地に落ちて原告らに損害を与えたとしても,被告建物が,通常予想される危険に対し,通常備えているべき安全性を欠いていたということはできない」と判示して,工作物責任を否定しました。

(6)回避可能性|東京地裁令和3年2月26日
 事案によっては、被害者側に退避行動が要求される場合があります。
 東京地裁令和3年2月26日は、マンションからの落雪により、同マンションの地上駐車場に駐車中の車両が破損したとして、原告が被告である管理組合に対して損害賠償請求及び屋上への落雪防止策の設置を要求した事案です。
 裁判所は、まず、この建物の存立する地域のこれまでの積雪状況について次のとおり認定しました。
 「本件建物は,東京都品川区に所在していること,東京都内において,第1落雪が生じた平成25年1月14日の積雪は8cmであったこと,本件建物は,平成16年に建築されたこと,東京都内における本件建物建築前の10年間の最深積雪は,5cm以上10cm未満が合計12日,10cm以上20cm未満が合計4日であり,20cmを超える積雪は観測されていないこと,東京都内における本件建物建築後の平成17年から第1落雪の生じた平成25年までの9年間の最深積雪は,5cm以上10cm未満が合計5日あったのみで,10cmを超える積雪は観察されていないことが認められる。」
 その上で、裁判所は、「通常,気象予報等により,住民は事前に降雪の可能性を知ることができるところ,本件柵の設置を含む本件建物の修繕工事期間,原告は,被告から依頼され,本件自動車を本件駐車場とは別の場所に駐車していたことが認められる」という事実を認定しました。要するに、天気予報で雪が降ることは事前に分かるし、以前、実際に別の場所に駐車したこともあるだろう、ということを言っているわけです。
 そして、「原告は,降雪の予報があった場合には,一時的に本件自動車を本件駐車場とは別の場所に退避させることもできるというべきである。」と認定しました。
 なお、この裁判例は、「本件駐車場への落雪を防ぐためには,本件柵の長さ及び高さが足りないとの意見を述べる一級建築士の現地調査報告書においても,元施工会社の設計ミスとは考えられず,設計者はここまで配慮はできないものと考えられるとの意見を述べていることが認められる。そして,本件全証拠をもっても,東京都内の建物の屋上には,一般に落雪防止柵が設置されていると認めるには足りない。」とも認定しており、施工会社の責任についても一考を加えている点が参考になります。
 上記のような認定を前提に、結論として、本件では工作物責任が否定されています。また、落雪防止策の設置請求については、「10cmを超えるような積雪の予報があった場合には,原告が本件自動車を移動させるなどして被害を防止するよう努めるべきである。」とまで認定しているところから、被害者側の回避可能性に力点を置いているように読めます。
 受忍限度論の考慮要素には、回避可能性も含まれており、回避可能性自体を議論すること自体はあり得るところですが、気象情報を確認して、車両を移動させることができたからといって、被害者側に行動を強いるのも酷なようには思います。もっとも、一方で東京都内近郊において積雪量がそこまででもないことや、同様の態様の建物が周囲にも多数あるような場合に、この建物に工作物としての瑕疵があると認定してしまえば、周辺物件にも波及する可能性が高くなってしまいます。そのため、「東京都内の建物の屋上には,一般に落雪防止柵が設置されていると認めるには足りない」という判示をわざわざ入れているように、周辺物件・周辺環境との比較という要素も大きく働いたのではないかと考えられます。

3 考慮要素の分析
  上記を前提にすると、落雪と法的責任を検討するにあたっては、次の考慮要素が重要になるでしょう。

 ① 屋根形状、屋根勾配、屋根面積
   落雪の発生箇所ですから、まずは発端となる箇所の現況が重視されることになります。片流れの屋根の場合は、一方向に屋根面積が大きく取られるわけですから、その分堆雪量も大きくなりますので、不利側に働くでしょう。
   また、屋根勾配が急勾配になると、雪が滑落しやすくなるため、これも不利側に働くでしょう。

 ② 雪止め設備の有無
   雪止め設備が設置されている場合は、周辺への被害に対して配慮した物件として考慮されることになります。もっとも、雪止め金具にも様々な種類がありますし、1列なのか2列なのかによって、雪止めの能力にも差異があります。豪雪地帯では、融雪装置の設置が求められる場合もあるでしょうし、地域性や周辺物件との比較で、その地域に応じた「通常有すべき」安全性が検討されることになります。
   また、太陽光パネルのように、そもそも雪が滑落しやすい設備がある場合は、それに対する配慮も必要になるかもしれません。もっとも、太陽光パネルの場合、そもそも堆雪しないので、被害が発生するような形で落雪が発生するのか、という観点からの検討も必要かもしれません。

 ③ 建物配置
   雪が真下に落ちることは少なく、特に、まとまった落雪となる場合は、屋根面を滑って加速しますので、遠方まで雪が届きます。そうすると、軒先・庇が隣地境界線と近接しているような場合は、隣地に対して被害を与えやすい位置関係になるため、冬季に降雪が予想される区域では、降雪を見越した設備を検討する必要もあるかもしれません。

 ④ 地域性
   当該建物のある地域の降雪量などは非常に重要な要素になります。
   過去の積雪量や、近年の積雪量などを調査した上で、具体的な事故発生の危険性・リスクを合理的に分析する必要があります。

 ⑤ 事故発生時の降雪量
   事故が起きたとして、その時の降雪量が、その地域で通常あり得る降雪量でも事故が起きてしまったのか、統計上発生確率が低いくらいの大雪であったのか、という点も考慮要素になり得ます。毎年のように落雪が生じていれば、施設としての安全性に疑問が出ますが、一方で、何年も問題がなかったのに、ある年だけ事故が発生した、というのであれば通常有すべき性能・品質の問題ではない、という考え方ができます。

 ⑥ 周辺建物との比較
   上記に関連しますが、周りの物件と比べて、特に急勾配であるとか、雪止め設備が不足しているような場合は不利に働くと思われます。また、同時期に周辺物件も軒並み落雪していたような場合には、この建物だけの問題とはいえず、不可抗力とされる場合もあるでしょう。

 ⑦ 回避可能性
   被害者側の回避可能性も要素にはなり得ますが、被害者側に特定の行動を求めるというのも酷であり、この要素を過大に加味すべきではないように思います。

本件を担当した弁護士

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