設計
設計関係争訟
設計報酬に関する争訟
予算オーバーの設計リスク 裁判例②
予算1億円に対し1億4000万円の見積を提示した件について、設計料の支払いを拒む発注者に対し、設計者が支払いを求めた事件です。
本件でも、設計者側の主張が認められました。理由として、この程度の超過が通例としてあり得ること、設計の実質からみて、当初の設計図書を最終図面にほぼそのまま使用していることから、十分実用に耐えた設計であったことなどを挙げています。また、天守閣様の物件であるという特殊性から、当初の設計者が労力をかけて設計図書を作成したのに対し、調整依頼を受けた設計者が短期間かつ低廉な費用で調整できたことなども判決のポイントとなっています。