内田 創
弁護士
パートナー福岡事務所
Xは,Yより依頼を受け,屋根及び外壁の一部のリフォームを受注し,施工しました。
ところが,工事終了から半年くらい経過してから,Yから、「酷い雨漏りがするようになった。」との申し入れがなされ,そこから半年くらいの間、何度も現地対応を余儀なくされました。しかし、現地対応をしようとする中でのYの対応・指示等におかしなところが多数あったため,これ以上の任意の対応は難しい、と判断したXは、そこから、弁護士対応へと切り替えました。
弁護士対応となって以降も,居留守をつかったりと、よく分からない対応を続けられたため,珍しい手続ではありますが,X側から,Xの施工不備によって発生している雨漏りではない,との主張の上、債務不存在確認訴訟を提起しました。
Yは,これを受け、合計7500万円近い反訴及び別訴提起をしてきて,かかる主張が認められるか否かが,訴訟で争われました。
訴訟手続では,調停委員会も構成され,現地を観察した上での調停委員会からの意見も出されるなどしましたが,最終的に,現場で発生しているものと思われる雨水の浸入の浸入経路は,Xの工事による範囲外のものである,とのX側の主張が認められ、X側の全面勝訴となりました。
本件を担当した弁護士